無題 | 『奇鬼界怪青春封印TV大全集』客演役者が自由にカキコむページ。

無題

そいつは昔から僕の後ろにいた。
何もせず何も言わず、ただずっと離れた所に。

気にしなかった。

忘れかけていた・・・。

振り向くとそいつは僕の後ろにいた。
迂闊だった。
近づいてきたのに気付かなかった。

「マズイ」と思った瞬間、そいつの鎌が
僕の首筋をとらえていることに気付く。

一瞬で体が凍り付く。

汗がしたたりおちる。

その汗に溺れてしまいそうだ。

呼吸がおかしい。

とにかく逃げねば。
そう思った時にはもう足は動き出していた。
その動きに自分でも驚いた。


僕の後ろでいつも死神が笑っている。

立ち止まれない。

「ハァハァ・・・明日はどっちだ」